囂庵コラム アーカイブ

己巳の役

己巳の役は、

戊辰戦争の局面のひとつで、新政府軍と旧幕府軍との最後の戦闘の箱館戦争のことで、

明治元年年十月二十一日・1868年12月4日、鷲ノ木上陸から、明治二年五月十八日・1869年6月27日、旧幕府軍投降までのことです。

この戦いが、主に、歳が己巳(キシ=つちのとみ)に改まって行われたことから、戊辰の役と区別し、己巳の役(きしのえき)と呼ばれるのです。

さて、

来週の木曜日2019年6月27日(旧暦五月二十五日)が、その終結から150年目の日にあたります。

さてさて、

巳、己、已。

 にてますね。

音読みは シ、コ・キ、イ。

訓読みは み、おのれ・つちのと、すでに・やむ・のみ。

みんな似たような文字だから、現代では、某国の首相ならずも、読み方で悩む人は少なくないでしょう。

かく言う愚老もその限りではありません。

古典漢文の基礎というテキストにも、ちゃんと、

「み」は上に・「おのれ」「つちのと」下につき「すでに」「やむ」「のみ」中ごろにつく

と覚えなさいとあるくらいです。

ちなみに、「已」の音読みは「イ」で、某国首相の読みとしては間違ってはいなそうですが、大和言葉の読みの訓読みが正しいところなので、残念ながら間違いです。

しかし、
某国政府はどうも、間違っていないと仰っていますから、今後は、

 ご健康を願ってイません。も
 ご健康を願ってやみません。も

どっちも同じ「願うことを止めない」の意味となるのでしょう。

良いのか悪いのか知りませんが、すごい政府ですね。

いやだいやだ。