それは、東京写真大集成 東京小石川遠景 のキャプションです。古写真のキャプションには検証が十分でないケースがとても多い。
これが「つられ歩き」をはじめ、さらに、わけが分からなくなるのは・・実にざんねんです。
台紙に「東京小石川遠景」と墨書きがある。(キャプションは正しい)
牛込見附より小石川(現飯田橋)方面を望んだ写真らしい。 (キャプションは正しくない・・外堀ではありません。江戸川《神田川の大洗堰と外堀の間の名称》の船河原橋あたりから小石川方面を見ているが正しい)
明治5年頃で、江戸時代と殆ど変化がないように思える。(キャプションの根拠が不明)
遠くに見える橋は俗称「どんど橋」と呼ばれた船河原橋であろう。 (キャプションは正しくない・・遠くに見える橋は船河原橋の上流の隆慶橋でしょう。)
堰があり手前に水が落ちている。 (キャプションは正しい)
しかし水位は奥の方が低く、水は奥へと流れているらしい。 (キャプションは正しくない・・こう表現しないと、お堀部分の神田川が逆流していることになるから、屁理屈を述べているわけです。)
堀は外堀である飯田堀で、昭和47年、市街地再開発事業として埋め立てられ、ビルが建った。(キャプションは正しくない・・屁理屈の上塗りです。)
内田九一の撮影。(キャプションの根拠が不明)
六切大。(キャプションは正しい)
赤い文字が東京写真大集成 東京小石川遠景 のキャプションです。
正解の説明図をご覧いただけば、正しいキャメラポジションが判りますね。