おもろ12

「領収書というか納品書というか・・」

茂呂司さんに教えて戴いた史料から

左図11は明治六年・・内田九一さんの領収書だそうです。

大板写真十一枚で五円五十銭です。

一円は一両の半分として・・物価が明治四年時と同じ位と見て 55,000円・・これまた高価。 これには・・内田九一の西国巡幸後の日本名所写真を取り寄せ・・留学の謝礼用にと1枚弐百疋で購入した旨の書翰があるとのことです。

両方とも・・お客は江川太郎左右衞門英龍の五男江川英武です。

data元は・・東大史料編纂所の画像史料解析センター通信No.55の保谷徹さんの論文です。

尚価格の換算については・・諸説ありで・・諸説の振り幅の真ん中あたりという実にアバウトな・・余の推測数字で・・申し分けありません。

右図1は明治四年・・下岡蓮杖さんの領収書だそうです。

留学先で使用する・・名刺用の写真の撮影とプリント五十枚で六両壱分です。
明治四年 一両20,000円位と見て 125,000円。1枚あたり2,500円・・かなり高価。
古文書は「素人」ですが・・下岡蓮杖の署名の肩にある冩真師の右の「弁一」は明治四年にあった「弁天通一丁目店」の「弁一」のようです。