余は古写真をみるのが好きだけど、古写真が好きなのではないらしい。 それゆえに、古写真のコレクションを別段したいとは全く思わない。 一番興味をそそられるのは「何が写っているんだろう?」といろいろ推理することだ。
一枚の写真の奥まで探る遊びを一軒の家にたとえると、まず、写っている人物の確認なんて玄関先のこと。 みれば分かる表札があるか無いか位のことだ。 写真師や写真館は、少し戻るが、屋敷口の門や塀。
さて、いよいよコンテンツ。
何時撮ったかは、エピソードのイントロとして、女中さんに案内されて歩む廊下。
そして最も重要で愉しいのが、「何が撮られているか」であり、訪問先ということだ。
当たり前に客室だったり意外と居間だったり食堂だったり台所だったり風呂場だったりトイレだったり寝室だったり書斎だったり蔵の中だったり庭だったりテニスコートだったりアトリエだったり・・余は写真に写っている情景を言っているのではなく、写真の心の置きどころを言っているので、想像力の乏しい方は誤解無きよう・・。
こうして一枚の古写真が特別のストーリーの中にあることを発見したつもりになる。 これが余の古写真を見る遊び方だ。お試しあれ。