囂庵コラム アーカイブ

さて

余はTPP加盟や日露平和条約の締結や防衛の充実などには反対はしない。

だが、安倍政権が目指す、自衛隊を軍隊とするための憲法改正や、主権在民を国家利益優先のために制限することや、交戦権の解禁などは絶対反対だ。

現行憲法の交戦権の放棄はもっとも誇れる国の姿と思っている。

これを、敗戦により剥奪された辱めだとする自民党・安倍首相の考えを安易に国民の意志だと決めつけられることには反対である。

権力はその力を選挙によって合理的に与えられた「力」と権力者は思うらしいが、それは思い上がりで、権力は選挙契約(公約)の重要度に基づく分において信託されている「力」であることを確認すべきだ。

安倍首相は、選挙によって堂々と選ばれたわけだから、公約リストの末端に書き添えた表現未熟な公約も承認されたことには変わりがないという。

選挙結果はオールマイティーだから、具体的な内容は国民に知らさなくても、勝てば何でも良いと言っているわけだ。ローカルをオフィシャルにすり替えてものをなすこのやり方は、詐欺の手法であり、犯罪の手口でもある。

ただし、政治家と役人は悪事を働かないという前提にあるので、詐欺や犯罪とはならない。政治家や役人の失策や判断ミスには対処する法律がない。

しかし、具体的にプランを示し合理的に支持されたならば、その差がたとえ一票であろうが、それは「支持された」が民主主義のルールでは正しいのだが、抽象的に示したプランが具体的になる際に多くの人の許容キャパを越えていても、問題なしとするやり方はルールに則って見えても、「支持された」とはほど遠い。

そんなあんなで、結果は「合法」らしいが、実に卑怯である。

         2016/12/9