囂庵コラム アーカイブ

増税

消費税が5%から8%になった時、くたびれかけている福祉や年金を何とか維持するために必要だと言われ、国民は大人しく従った。

ところが、その後、くたびれかけていた福祉や年金は壊れ始めると、途端、出銭(予算や支給額)を断りもなく減額し、現状はとりあえずくたびれかけたふりでごまかしている。

福祉や年金が壊れないための3%増税分は、約束の福祉や年金の補強には使われず、景気を維持するための”ヒロポン代”として、法人税減税の穴埋めに使われた。

大手の企業は、優遇されて得た利益を、政府が望む給与のベースアップには気持ちだけ。多くは、ただただ内部留保として溜め込んでいる。

無論、株主や政府高官を黙らすお手立て(配当・政治献金・パーティー券購入)は、自分たち役員報酬同様、抜け目なく記録的に伸ばしている。

様々な批判をかわすため、政府は、今年10月の消費税10%の増税分2%は、来年の6月まで「全部お返しする。」と分けの分からないことを言って、また我々を騙し黙らせようとしている。

それじゃなんのための増税なのと疑問に思うのは自然だが、これは単に、9ヶ月の慣らし運転期間を経て、するりと本格的な10%体制に持ち込む「ネコ騙し戦法」なのだ。

それでも増税の目的が明確ならば、三たび、まんまと騙されてもいいのだが、実は、今回はその明確と言えるほどの目的がない。

マスメディアも「増税」という言葉は発するが、前回のような「社会保障の安定化のための」とかの文言はどこにもない。

さすがに、正面切っての嘘は、二度も三度もはまずいと思い、今回は、いいことををするための形だけの「教育費軽減や保育補助」を頭に掲げ、その他をうやむやにぼやかしている。

本心は、教育や保育ではなく、桁違いの軍拡の実績を積み上げ、リアルに戦争を行える姿を整え、国外にそれを示し、認められたいが為の何兆円もの「お金」が必要なのだ。

さすがに、こんなこと素面では一言も言えまい。

で、議会や会議でなく毎夜毎夜の酒席にて諸々決めて行く。

まじですか?マジです!

それに、特権支配層は、この国の民はお上には逆らわないというDNAを持っているから、”お上は何をしても大丈夫だ”ということに、70余年の禁を破って、再び気がついたのだ。

みなさん

このまま黙っていたら、日本の、特権支配層による、NEO大日本帝国主義の流れは、だれにも止めることができないものになる。

今回のたった2%増税には、今までの増税とは全然質が違う意図が隠されていることに、そろそろ怒ろうよ!!!

そして、せめても、お上よ! 

増税の目的をはっきり「軍拡」と国民に言おうよ。

それでも、君たちが選ばれれば、好きなようにしなさい。

選ばれっこないから!!!!!

2019/9/25記