囂庵コラム アーカイブ

カタジケナイ

さてさて、

古写真を見ていて、裏書の人の名前の上の「辱交」とか「辱知」は・・なに?

調べてみたら、

決して文字どおりの恥をかかされた交際相手でも知り合いでもなかった。

「辱交(ジョクコウ・ジョッコウ)」は、自分がありがたくも、交際をしていただいている人に対して、使う謙譲(相手を持ち上げる)のことばだそうだ。

「辱知(ジョクチ)」も同様に、ありがたくもお知り合いに加えていただいて・・というところだ。

愚妻とか愚息とか豚児とか、相手に対してへりくだる表現も同類だ。

それからついでに、

時代劇のお礼の言葉「かたじけない」は「辱い」とか「忝い」と書くのだと、無教養のジジイは今頃知った。

肝心なのは、本来は、目下の者が目上に対して使う言葉なので、部長さんが課長さんに対して使うのは、嫌味となるか無教養で恥を掻くので気をつけよう。

ネタ元は、我妻さんの「カタジケナシ考」。Danke!

2019/10/21記