この三枚は例の長崎港パノラマ写真の1・2・3なのだが残念なことに、4は長崎大学付属図書館のハイクオリティー・イメージ・コレクションには無い。
3239と3238は出どこが同じでセットになっていると思われる着色プリントだが、1694はそれとは出どこが違う着色プリントだ。
だから三枚を並べると大小の差が出る。つまり、本来は四枚セットなのだが、一枚、二枚とバラ売りされたものなのだ。
よって、これらはトリミングをされていて、オリジナルの正確な構図が失われている可能性があるのだ。
ある時間の間に何かが移動をしていたのである。
実を言うと、パノラマ写真CG作画で、「外国船」とお召し艦「龍驤」の位置関係がどうしてもずれてしまって、キャメラのレンズmmやポジションなどの調整では解決できない事態が続いていた。
そこで余はハイクオリティー・イメージ・コレクションの3239と3238の「外国船」とお召し艦「龍驤」を、超クローズアップさせて見た。
結果、なんじゃこりゃ!を確認して、位置ズレの理由を解決できた。
もちろん「龍驤」は背後の天主堂と重なるポジションをしっかりとキープしている。
すなわち「龍驤」は写真3239写真3238ともABガイドラインで確認できるように、ちゃんと停船している。
なーんだ。二枚の写真撮影の間に「外国船」が動いていることをそれまで見逃していたということじゃん。余のCG作画の設定は正しかった。それで「外国船」を3239用3238用と二つにし、それをダブらせてCG画像の処理をした。
「龍驤」などの艦載の旗が風でバタバタしているのに比べ、「外国船」はさほど「ボケ」や「ブレ」を見せていない。外輪の様子は解像度の関係から判別不可能だ。
ともあれ、「外国船」のこの時のスピードが、超のろのろなのか、湿版の感光スピードが速くなって、露光時間がかなり短かったのか、このへんのことはその道のプロの方にお任せとしよう。
パノラマ写真の「移動 Time Lag」は、余の言う「太陽日時計の影」のほかにもあったという当たり前のオハナシでした。