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木曽の情雪や生えぬく春の草 芭蕉
(きそのじょう ゆきやはえぬく はるのくさ)
元禄四年一月上旬。
大津の義仲寺の草庵にて、木曽義仲を題材に詠んだ句。だと。
北の大地の長い冬が終わると、何かの「情」に取り憑かれたように、蕗の薹が、水芭蕉が、山桜が・・と次々に雪解の丘に芽を出し花を持つ。
野幌森林公園の原始林の水芭蕉は、何千何万何十万年と此の地に生えぬいてきたはずだ。蝦夷地先住の人々の誇りの代わりに、その姿を凛として我々に示している。
野幌森林公園周辺には、蝦夷地先住民の集落跡がここかしこにみられ、多くの美事な縄文土器が出土される。
カイの情雪や生えぬく春また春 半可ξ
(カイのじょう ゆきやはえぬく はるまたはる)
三重松坂の奇人松浦武四郎は、ここに生まれた者を意味するアイヌ語の「カイ」を取り入れ「北加伊道」という名を提案、その音がのこり「北海道」となった。
余は、すり減ってちびたバイクのタイヤを新品に取っ替えて、春の中をぶっ飛ばしている。
元禄三年47歳の時に収録されたが、たぶん初期談林風俳諧時代の遊び句だと余は思うだわさ。
暮れ六の鐘の音が消えてうす暗闇に花の香が微かに匂ってっくる夕べだじ。つまり、花は「おなご衆」でぇ、香は「お白粉の香」、もっと言えば消えたのは「お金」で・・っうところでやんしょう?
さてお口直し。いまごろの気分の良い夕暮れで有名な
菜の花や月は東に日は西に 蕪村
(なのはなや つきはひがしに ひはにしに)
があり、余が大好きな句であるだわさ。
実は、昨日とか一昨日が蕪村の句にピッタリの、月の出日の入りジャストタイムっうことだったのだが、あいにく当所は曇りがちでザンネンしたす。
当地は、菜の花まだでやっと桜がちらほら。
蕪村のも芭蕉のもイマイチタイムでした。
そうそう、芭蕉の方はイマイチタイムっうより、もう余は年だから全然・・ということでした。
連勝の消えて連敗夏の星 半可ξ
(れんしょうの きえてれんぱい なつのほし)
それにつけても、風流な月だ日だより、ファイターズの星が気になるシーズンの始めでごわす。