囂kamabisuan庵

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5月5日

笈も太刀も五月にかざれ帋幟 芭蕉
(おいもたちも さつきにかざれ かみのぼり)

元禄二年五月二日奥の細道旅中。

福島を立ち、瀬の上に出、佐場野の医王寺に佐藤庄司の旧跡を見る。

『・・そこに堕涙の石碑も遠きにあらず。寺に入て茶を乞へば、爰に義経の太刀・弁慶が笈をとヾめて汁物とす。』(奥の細道)

さて

子供の日だ。

武者人形も鯉のぼりも、とーの昔にバイバイ。

それでも菖蒲湯だけは老人になつても欠かさなかった。

でも、今年は遠慮した。

シャワーのみ不要不急の菖蒲の湯 半可ξ
(シャワーのみ ふようふきゅうの しょうぶのゆ)

さてさて、

老人になってこのかた毎日が日曜日になって、長めの在宅習慣には十分慣れてはいるのだが、この度は長すぎる。

それで、先日のブラタモリに刺激されヤマトの不思議に頭を突っ込んでみることにした。

まずは、記紀の神武東征からしっかり読んでみることにした。

ただ読んでいるんじゃつまらんので、文字忘れのリハビリとお脳の活性維持のために、その下を半紙に書き、自分流の翻訳をすることにした。

ついでに余のHPに新コーナーとして、念願のphpで書き上げた。

毎回きちんと名前を付けた画像とテキストを流し込めばokというブログ並みの簡単さ!

老人でもできるじゃん!である。

余の本当の目的は、日本書紀の半紙リレーではなく、こうしたHPの改良や挑戦の方なのだ。

これをするためにコンテンツが自然と必要になるのだ。


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5月25日

岩躑躅染むる涙やほととぎ朱 いが上野 宗房
(いわつつじ そむるなみだや ほととぎしゅ)

寛文七年、24歳。

シュールな光景を想像させつつ笑いを get。

赤ちゃん言葉はあの頃から笑わせネタだったん でちゅね。

若き日の芭蕉は、当然当時流行りの面白おかしい言葉あそびの俳諧に夢中だった。

その兄ちゃんが、のちのち人の心の内面の表現物へと、俳諧の質を大きく変えていったわけだ。

こう言うことが「変容」っうことだ。

さて、

数年前に頂いたサツキの盆栽が、去年から花を咲かせて二年目も咲いた。

樹形は、ボサボサ頭状態時期を経て、あっちが枯れ、こっちが枯れ、枯れ枝を全て散髪して、ついに枝二本の醜態。

でも、嬉々と咲いた。

盆栽の 虎刈り晴らす サツキ晴れ 半可ξ
(ぼんさいの とらがりはらす さつきばれ)


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5月26日

命こそ芋種よまた今日の月 宗房
(いのちこそ いもだねよまた きょうのつき)

伊賀上野から江戸移住の頃の、まだ談林風俳諧命!期のもの。

命あっての物種と中秋の芋名月を掛けてみました。

昨日に続きまた「大喜利俳諧」でした。

さてさて、

こちとら、

昨日の句題の、”サツキ”盆栽をよーく見たら、なんと、まだまだ、たくさん蕾を発見。

それ!一大事と昨日の強引自己流の盆栽整体に続き、鉢から取り出しカッコよく形を整え植え替えた。

蕾こそ物種よそれ!サツキ植う 半可ξ
(つぼみこそ ものだねよそれ! さつきうう)

ちなみに今日の月は、月齢3.4。
三日月は昨日月齢2.4。
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5月30日

緩歩 数へ来ぬ屋敷屋敷の梅柳 芭蕉
(かぞえきぬ やしきやしきの うめやなぎ)

元禄五年春。

令和二年夏。余は、新型コロナウイルスの禁足令からやや解放され、久しぶりに街をそぞろ歩いていて見た。

梅も桜も柳も今年はパス。

ライラックも終わっちゃった。

盆栽もどきのサツキが二つ目の花を咲かせた。

昨年は一輪だけだったが、今年はさらにさらにさらに蕾たちが咲く時期を伺っている。

人類の危機の時は、植物にとっても危機の時?かや。

数へ見つ小枝小枝の花五月 半可ξ
(かぞえみつ こえだこえだの はなさつき)


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